フリック入力とは?しくみ・打ち方とトグル入力との違い

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明るい部屋でスマホを持つ手元

「フリック入力で打てば速いよ」と家族や職場の人に言われたけれど、そもそもフリック入力が何なのか分からない。今の自分の打ち方がフリック入力なのかどうかも、よく分からない。スマホを使い始めたばかりのころは、そんなふうに戸惑いますよね。

この記事では、フリック入力のしくみ、今の打ち方がフリック入力かどうかの見分け方、トグル入力・ローマ字入力との違い、今日から始める手順を順番に説明します。

結論

  • フリック入力は、キーに触れたまま上下左右に指をすべらせて文字を選ぶ、スマホの日本語の打ち方です。
  • 「あ」のキーなら、タップで「あ」、左で「い」、上で「う」、右で「え」、下で「お」。どの行も同じ並びなので、1つの行で覚えれば全部に使えます。
  • 同じキーを何回もタップして選ぶ打ち方は「トグル入力」といい、フリック入力とは別のものです。始めるなら、設定を「フリックのみ」にして、1つの方向ずつ覚えるのが近道です。

私も、友だちが指を上下左右にすばやく動かして打っているのを見て、「なんだそれ」と思ったのがフリック入力との出会いでした。それまでは同じキーを何回も押す打ち方で、最初はそちらの方が速かったくらいです。慣れてからはフリック入力の方がはっきり速くなり、今は60秒テストで1分98文字ほどで打てています。この記事は、Flick Practiceの運営者として、iPhoneとAndroidの画面や公式ヘルプを確かめながら書いています。

この記事を読めば、フリック入力が何かを自分の言葉で説明でき、今日から1文字目を打ち始められます。家族に教えたい人も、そのまま使える順番にしています。

すぐに練習を始めたい人はフリック入力の練習方法|初心者は1分の測定から

フリック入力とは:指をすべらせる方向で文字を選ぶ打ち方

フリック入力の「フリック(flick)」は、英語で「指先ではじく」という意味です。その名前のとおり、キーに触れた指を、上下左右にさっとはらって文字を選びます。

キーは「あ・か・さ・た・な…」の10個だけ

スマホの「かな」キーボードには、「あ・か・さ・た・な・は・ま・や・ら・わ」の10個のキーが並んでいます。パソコンのキーボードのように50音すべてのキーがあるわけではありません。

それぞれのキーの周りには、同じ行の残りの4文字が隠れています。「か」のキーなら、周りに「き・く・け・こ」がいます。

5つの動きで「あ段〜お段」が決まる

キーに触れたあとの指の動きで、どの段の文字になるかが決まります。

  • タップ(触れて離すだけ):あ段(あ・か・さ・た…)
  • 左へすべらせる:い段(い・き・し・ち…)
  • 上へすべらせる:う段(う・く・す・つ…)
  • 右へすべらせる:え段(え・け・せ・て…)
  • 下へすべらせる:お段(お・こ・そ・と…)
「た」のキーに触れて上へすべらせると「つ」

この並びは、どの行でも同じです。「あ」の行で「左はい段」と覚えれば、「き」「し」「ち」「に」も同じく左で出せます。覚えることは、実は5つの方向だけなんです。

実際に「ありがとう」を打ってみる

言葉で読むより、指の動きで見た方が分かりやすいので、「ありがとう」を例にします。

文字キー指の動き
ああタップ
りら左へ
がかタップして「か」→ 左下の「゛゜」キーで濁点を付ける
とた下へ
うあ上へ

「が」のような濁点の文字は、元の文字(か)を打ってから、キーボードの左下にある「゛゜小」のキーで付けます。小さい「っ」「ゃ」も同じキーで小さくできます。

濁点や小さい文字がうまく出ないときは濁点・半濁点が打てない時の直し方|iPhone・Android

今の打ち方はフリック入力?見分け方

あなたが今どの打ち方をしているかは、キーボードの見た目と、指の動かし方の2つで見分けられます。

キーボードの見た目で見分ける

  • 「あ・か・さ…」の大きなキーが縦4列ほどに並んでいる → フリック入力とトグル入力ができるキーボード(「かな」「12キー」と呼ばれます)
  • 「Q・W・E・R・T・Y…」と英字が細かく並んでいる → ローマ字入力のキーボード(パソコンと同じ並び)

キーボードの左下の地球儀のキー(Androidでは文字の切り替えキー)を押すと、ほかのキーボードに切り替わります。

指の動かし方で見分ける

「かな」のキーボードを使っていても、打ち方は2通りあります。

  • 「お」を打つときに「あ」のキーを下へすべらせている → フリック入力
  • 「お」を打つときに「あ」のキーを5回タップしている → トグル入力

どちらも同じキーボードでできるので、知らないうちに両方を混ぜている人も少なくありません。「ああ」と打ちたいのに「い」になってしまうのは、トグル入力の動きが混ざっているサインです。

「ああ」が「い」になるときの直し方は同じ文字を連続で打つ方法|iPhone・Androidのフリック入力

トグル入力・ローマ字入力との違い

スマホで日本語を打つ方法は、大きく3つあります。違いを表にまとめました。

フリック入力トグル入力ローマ字入力
キーボードかな(12キー)かな(12キー)英字(QWERTY)
文字の選び方指をすべらせる方向同じキーをタップする回数子音と母音のキーを順に押す
「お」を打つのに必要な数1回(下へすべらせる)5回(「あ」を5回タップ)1回(「O」)
「こ」を打つのに必要な数1回(「か」を下へ)5回(「か」を5回タップ)2回(「K」「O」)
キーの大きさ大きい(10個)大きい(10個)小さい(26個以上)
慣れている人スマホから使い始めた人ボタン式の携帯電話を使っていた人パソコンで文字を打つ人

トグル入力:昔の携帯電話と同じ打ち方

トグル入力は、ボタン式の携帯電話と同じ打ち方です。タップするたびに「あ→い→う→え→お」と文字が変わります。覚えることが少ない反面、「お」や「こ」のようなお段の文字は5回もタップが必要です。

トグル入力をもっと詳しくトグル入力とは?フリック入力との違いと切り替え方

ローマ字入力:パソコンと同じ打ち方

ローマ字入力は、パソコンと同じ英字の並びで「K」「A」と打って「か」にする方法です。パソコンに慣れている人は覚え直しがいりません。ただ、スマホの小さな画面に26個以上のキーが並ぶので、1つのキーが小さく、押し間違えやすくなります。

ローマ字入力との比べ方はスマホをローマ字入力にする方法|フリック入力とどっちが速い?

結局どれがいい?

あなたがこれから慣れるなら、フリック入力がおすすめです。1文字を1回の動きで打てて、キーも大きいからです。

ただ、ローマ字入力に慣れていて、今の速さに不満がないなら、無理に変える必要はありません。トグル入力を使っている人は、フリック入力に変えるとタップの回数が減るので、変える価値が大きい打ち方です。

フリック入力のよいところ・気をつけたいところ

よいところ

  • 1文字を1回の動きで打てる:トグル入力のように何回もタップしなくていい
  • キーが大きくて押しやすい:10個のキーなので、小さな画面でも狙いやすい
  • 片手でも打ちやすい:親指1本で全部のキーに届く

気をつけたいところ

  • 方向を覚えるまでは時間がかかる:最初はトグル入力より遅く感じることがあります
  • すべらせる方向を間違えやすい:「う(上)」と「お(下)」、「い(左)」と「え(右)」を取り違えるミスが、慣れるまでは出やすいです

方向の取り違えは、ゆっくり正確に打つ練習を続けると減っていきます。最初から速く打とうとしないのがコツです。

メリット・デメリットをもっと詳しくフリック入力のメリット・デメリット

どのくらいの人がフリック入力を使っている?

NTTドコモ モバイル社会研究所の2023年の調査では、15〜24歳の女性の47%、男性の33%が「フリック入力を使っている」と答えています。一方で、60〜79歳では男性10%、女性7%でした。

若い世代ほど多く使われていますが、言いかえると、あなたの周りにもフリック入力を使っていない人はまだたくさんいます。今からでも遅くはありません。

年代別の割合はフリック入力を使っている人の割合|年代・性別

フリック入力の始め方:4つのステップ

ステップ1:「かな」のキーボードを出す

まず、「あ・か・さ…」のキーボードが出るようにします。

  • iPhone:「設定」→「一般」→「キーボード」→「キーボード」に「日本語 - かな」があるか確かめます。なければ「新しいキーボードを追加」→「日本語」→「かな」を選びます。
  • Android(Gboard):キーボードの歯車(設定)アイコン →「言語」→「日本語」で「12 キー」を選びます。
設定の手順を画面つきで見たい人はフリック入力のキーボードに切り替える設定

ステップ2:「フリックのみ」をオンにする

「フリックのみ」をオンにすると、同じキーを続けてタップしても文字が変わらなくなります。トグル入力が混ざらなくなるので、指が迷いません。

  • iPhone:「設定」→「一般」→「キーボード」の「フリックのみ」をオン
  • Android(Gboard):キーボードの歯車 →「言語」→「日本語(12 キー)」→「フリックのみ」をオン
「フリックのみ」で変わることは「フリックのみ」設定とは?iPhone・Gboardの手順と変わること

ステップ3:1つの方向ずつ覚える

いきなり文章を打つと、方向を考えるだけで疲れてしまいます。1つの方向ずつ覚えましょう。

  1. 左にすべらせる「い段」だけ(い・き・し・ち・に…)
  2. 上にすべらせる「う段」だけ(う・く・す・つ・ぬ…)
  3. 右の「え段」、下の「お段」も同じように

方向が1つ増えるたびに、打てる言葉がどんどん増えていきます。

ステップ4:短い言葉で、1日1分

最初は「いぬ」「ねこ」「あさ」のような短い言葉から始めます。長い文章は疲れて続かないので、1回1分くらいの練習を毎日続ける方が身につきます。

今の速さを知っておくと、上達が目に見えて続けやすくなります。

60秒テストで、1分あたりに正しく打てた文字数と、苦手な文字の種類が分かります。登録もアプリもいりません。

よくある質問

どの指で打てばいいの?

決まりはありません。片手で持つなら親指、机に置くなら人差し指が打ちやすいです。慣れてきたら、両手の親指で打つと速くなります。

両手で打つコツはフリック入力を両手で打つ方法|スマホ両手打ちのコツ

「を」「ん」「ー」はどこにある?

「を」と「ん」は「わ」のキーにあります(左で「を」、上で「ん」)。伸ばし棒の「ー」も「わ」のキーの右です。

「ー」「を」「ん」の打ち方はフリック入力の「ー」「を」「ん」の打ち方

高齢の家族に教えるときは?

一度に全部教えず、1つの方向だけから始めてください。最初に「フリックのみ」にしておくと、何回タップしても文字が変わらないので混乱しにくくなります。間違えても「消して打ち直せばいい」と伝えて、急がせないのがコツです。

高齢の家族への教え方は高齢者のフリック入力練習|覚え方と家族の教え方

まとめ:フリック入力は「方向で選ぶ」打ち方

まとめ

  • フリック入力は、キーに触れたまま上下左右に指をすべらせて文字を選ぶ打ち方
  • タップは「あ段」、左・上・右・下が「い・う・え・お段」。どの行も同じ
  • トグル入力よりタップの回数が少なく、ローマ字入力よりキーが大きい
  • 始めるときは「フリックのみ」にして、1つの方向ずつ、1日1分から

フリック入力に慣れたら、次は練習の進め方を知っておくと、上達が早くなります。

次に読むならフリック入力の練習方法|初心者は1分の測定から

参考

今の速さを、1分で。

60秒テストで、1分あたりに正しく打てた文字数と、苦手な文字の種類が分かります。登録・アプリは要りません。